木暮陶句郎 選
◎特選 5句
真ん中の焔を見せて花盛る 杉山 加織
開け放つ大手門より花の風 稲葉 京閑
王墳墓試掘採掘山笑ふ 安部じゅん
脈拍のゆるり春眠深くなる 星野 裕子
酔ひ覚めの少し寂しき春ショール 中野 千秋
〇入選 16句
花の枝濠の水面へ誘はれし 阿部ひで希
目を伏せていても春光まぎれなく 星野 裕子
デパートの屋上庭園風光る 水上 一葉
亀鳴くやこだはりて買ふ文具類 中野 千秋
花散りて城への包囲網を解く 稲葉 京閑
街並みも行き交ふ影も春の色 星野 裕子
春障子誰かいい人来た気配 安部じゅん
水の面に届きて重き桜花 稲葉 京閑
水温む恋も仕事よひと笑ふ 安部じゅん
伝へたいことは山ほどライラック 杉山 加織
ふらんすはあまりに遠し花ミモザ 中野 千秋
刈込の流線形に風ぬくし 水上 一葉
形あるものの裏側おぼろかな 杉山 加織
屋上の遊歩道にも風光る 水上 一葉
あどけなき子にも祝ひのチューリップ 杉山 加織
曇天を串刺しにして山桜 阿部ひで希
互選
4票
ものの芽の風に伝へる地の鼓動 星野 裕子
3票
開け放つ大手門より花の風 稲葉 京閑
春愁も血液型のせいにして 木暮陶句郎
2票
花疲飲み残したる珈琲に 木暮陶句郎
真ん中の焔を見せて花盛る 杉山 加織
目を伏せていても春光まぎれなく 星野 裕子
やはらかきもの芽にもあり志 安部じゅん
街並みも行き交ふ影も春の色 星野 裕子
春障子誰かいい人来た気配 安部じゅん
伝へたいことは山ほどライラック 杉山 加織
春愁を持ち歩きゆく夜の街 木暮陶句郎
形あるものの裏側おぼろかな 杉山 加織
酔ひ覚めの少し寂しき春ショール 中野 千秋
落花追ふひかり光を追ふ落花 木暮陶句郎
胸にまたぼとり音たて落椿 清水 檀
1票
桜しべ降るはぐれた鳩がうづくまる 中野 千秋
花散りて城への包囲網を解く 稲葉 京閑
脈拍のゆるり春眠深くなる 星野 裕子
城苑の花を見尽くす疲れとも 稲葉 京閑
夏近しわざと負けたる腕相撲 木暮陶句郎
曇天を串刺しにして山桜 阿部ひで希
互選内容
稲葉 京閑 選
目を伏せていても春光まぎれなく
春愁も血液型のせいにして
脈拍のゆるり春眠深くなる
伝へたいことは山ほどライラック
ものの芽の風に伝へる地の鼓動
中野 千秋 選
やはらかきもの芽にもあり志
街並みも行き交ふ影も春の色
開け放つ大手門より花の風
伝へたいことは山ほどライラック
胸にまたぼとり音たて落椿
水上一葉 選
真ん中の焔を見せて花盛る
春障子誰かいい人来た気配
ものの芽の風に伝へる地の鼓動
酔ひ覚めの少し寂しき春ショール
胸にまたぼとり音たて落椿
星野 裕子 選
花疲飲み残したる珈琲に
春愁も血液型のせいにして
城苑の花を見尽くす疲れとも
形あるものの裏側おぼろかな
落花追ふひかり光を追ふ落花
清水 檀 選
やはらかきもの芽にもあり志
街並みも行き交ふ影も春の色
開け放つ大手門より花の風
ものの芽の風に伝へる地の鼓動
夏近しわざと負けたる腕相撲
阿部ひで希 選
真ん中の焔を見せて花盛る
目を伏せていても春光まぎれなく
開け放つ大手門より花の風
春愁を持ち歩きゆく夜の街
形あるものの裏側おぼろかな
安部 じゅん 選
桜しべ降るはぐれた鳩がうづくまる
花散りて城への包囲網を解く
春愁を持ち歩きゆく夜の街
ものの芽の風に伝へる地の鼓動
曇天を串刺しにして山桜
杉山 加織 選
花疲飲み残したる珈琲に
春愁も血液型のせいにして
春障子誰かいい人来た気配
酔ひ覚めの少し寂しき春ショール
落花追ふひかり光を追ふ落花
(平成25年4月「ひろそ火インターネット句会 Vol.14」投句9名、選句9名。今回の結果を『ひろそ火』2013年6月号にて掲載予定です。)
※過去の結果 3月、4月、5月、6月、7月、8月、9月、10月、11月、12月、2013年1月、2013年2月、2013年3月 からご覧いただけます。
来月の参加もお待ちしております!!
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