平成24年12月 月例インターネット句会 Vol.10 結果発表 

 

木暮陶句郎 選

◎特選 5句
 恋人といはれて久しキムチ鍋      中野 千秋
 丸太組む罠で仕留めて牡丹鍋     稲葉 京閑
 かやぶきの屋根に点描散紅葉     阿部ひで希
 凍てし風大桟橋のブルースに      古澤緋奈子
 鰭酒や同じ話を繰り返し         杉山 加織
 

入選 19句
 
信濃路の山襞ごとの冬日かな      清水  檀
 ビルの灯を斜めに切りし虎落笛     星野 裕子
 空間は抽象絵画枯蓮           星野 裕子
 殿の覚悟を色に冬紅葉          稲葉 京閑
 裸木にみなぎつてゐる力かな      中野 千秋 
 うすぺらの今年も果つる暦かな     古澤緋奈子
 冬菜洗ふ辺りの日なた濡らしつつ    星野 裕子   
 再会の友セーターをラフに着て     峯岸 俊江
 シンデレラのやうに働き十二月     中野 千秋
 手の平に逸れる風花待ってをり     阿部ひで希
 捨て猫に少女泣きをり冬の道      古澤緋奈子  
 空っ風魔境と化せし山河かな      阿部ひで希
 寒風をうけて裸の電波塔         古澤緋奈子
 落葉舞ふ風の魔法に操つられ      清水  檀
 本たちの私語のただよふ寒夜かな   中野 千秋
 散り敷きて散り継ぎて冬紅葉濃し    稲葉 京閑
 色々と理由をつけて河豚の夜      杉山 加織
 山なみの影連なりて冬茜         峯岸 俊江
 マフラーのボンボンゆらし女の子    峯岸 俊江
 

互選

 5票
 
君の手の熱くて冬の流星雨         木暮陶句郎
  
 4票
 ビルの灯を斜めに切りし虎落笛       星野 裕子
    
 3票
 
シャンパンのボトルの中の冬銀河      木暮陶句郎
   冬菜洗ふ辺りの日なた濡らしつつ      星野 裕子

 
 重ね着に又重ねたる風の夜         清水  檀
 殿の覚悟を色に冬紅葉            稲葉 京閑
 凍てし風大桟橋のブルースに        古澤緋奈子
 原色を使ひはたして散紅葉          星野 裕子 
 悔い少しあるかの如く枯蓮          木暮陶句郎
  
 
  山眠る隣の山にもたれつつ         木暮陶句郎
 更けし夜や濁りの酒も澄みてきし      清水  檀
 啜る呑む牡蠣を食ふとは云ふけれど    杉山 加織
 裸木にみなぎつてゐる力かな        中野 千秋
 境内を昏めて木の葉時雨かな        木暮陶句郎
 再会の友セーターをラフに着て       古澤緋奈子
  シンデレラのやうに働き十二月       中野 千秋
 星々を串刺しにして冬木立          星野 裕子
 捨て猫に少女泣きをり冬の道        古澤緋奈子
 寒風をうけて裸の電波塔           古澤緋奈子
 風呂吹を炊く年頃になりにけり        杉山 加織
 落葉舞ふ風の魔法に操つられ        清水  檀
 本たちの私語のただよふ寒夜かな      中野 千秋
 色々と理由をつけて河豚の夜         杉山 加織
 マフラーのボンボンゆらし女の子       峯岸 俊江

互選内容

稲葉 京閑 選
山眠る隣の山にもたれつつ
原色を使ひはたして散紅葉
裸木にみなぎつてゐる力かな
シンデレラのやうに働き十二月
悔い少しあるかの如く枯蓮

中野 千秋 選
ビルの灯を斜めに切りし虎落笛
君の手の熱くて冬の流星雨
冬菜洗ふ辺りの日なた濡らしつつ
シャンパンのボトルの中の冬銀河
マフラーのボンボンゆらし女の子

阿部ひで希 選
重ね着に又重ねたる風の夜
原色を使ひはたして散紅葉
境内を昏めて木の葉時雨かな
星々を串刺しにして冬木立
落葉舞ふ風の魔法に操つられ

杉山 加織 選
ビルの灯を斜めに切りし虎落笛
更けし夜や濁りの酒も澄みてきし
君の手の熱くて冬の流星雨
凍てし風大桟橋のブルースに
シャンパンのボトルの中の冬銀河

峯岸 俊江 選
ビルの灯を斜めに切りし虎落笛
殿の覚悟を色に冬紅葉
捨て猫に少女泣きをり冬の道
寒風をうけて裸の電波塔
悔い少しあるかの如く枯蓮

清水 檀 選
君の手の熱くて冬の流星雨
凍てし風大桟橋のブルースに
冬菜洗ふ辺りの日なた濡らしつつ
再会の友セーターをラフに着て
風呂吹を炊く年頃になりにけり

古澤緋奈子 選
ビルの灯を斜めに切りし虎落笛
重ね着に又重ねたる風の夜
君の手の熱くて冬の流星雨
冬菜洗ふ辺りの日なた濡らしつつ
色々と理由をつけて河豚の夜

星野 裕子 選
君の手の熱くて冬の流星雨
殿の覚悟を色に冬紅葉
啜る呑む牡蠣を食ふとは云ふけれど
シャンパンのボトルの中の冬銀河
本たちの私語のただよふ寒夜かな

 

(平成24年12月「ひろそ火インターネット句会 Vol.10」投句9名。今回の結果を『ひろそ火』2013年2月号にて掲載予定です。)

※過去の結果 3月4月5月6月7月8月9月10月11月 からご覧いただけます。

来月の参加もお待ちしております!!  

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