平成24年11月 月例インターネット句会 Vol.9 結果発表 

 

木暮陶句郎 選

◎特選 5句
 落日を時計代はりに冬の町        古澤緋奈子
 立冬の風にさらされ山昏るる       星野 裕子
 けふの色置いてゆきたる落葉かな    杉山 加織
 岩礁に鬩ぎ合ふ涛冬立つ日       稲葉 京閑
 しぐるるや図書館までの登り坂      中野 千秋
 

入選 23句
  水底の石は栗色小布施町        阿部ひで希
  くしゃみして嚔の文字を探しけり     峯岸 俊江
  小春日のベンチカメラの初下ろし    稲葉 京閑
  冬の月グラスの底のブランディ     中野 千秋
  橡の実を拾ひし人の掌のぬくみ     清水  檀
  月今宵シネマの上に出にけり      古澤緋奈子
  立冬のココアの色の深しこと       杉山 加織
  秋晴や運転免許更新日          峯岸 俊江
  凩や今宵社の白々と           古澤緋奈子
  枯芝に風と光のメヌエット         稲葉 京閑
  散紅葉栞りて京の旅日記         峯岸 俊江
  真夜覚めて秒針きざむ寒さかな     星野 裕子     
  帰り来て小布施の余韻暮れの秋    清水  檀
  幾重にも山粧ひの色かさね       清水  檀
  山茶花の途切れた辻に別れけり    中野 千秋   
  野の花の根の張る強さ冬来る      峯岸 俊江
  銀杏の爆ぜて並木は知らん顔      杉山 加織
  小糠雨やさしく受けて花八手       星野 裕子
  冬立ちて鏡の向う透きにけり       杉山 加織
  ガス燈のあたり時雨れてきたりけり   中野 千秋 
  火の神の立ちのぼりたる秋夕焼     杉山 加織
  胡桃の実風のつぶやき籠りたる     星野 裕子
  祠にも野菊手向けし里の人        清水  檀
 

互選

 4票
 
けふの色置いてゆきたる落葉かな     杉山 加織
 青き夢見て凍蝶となりにけり         木暮陶句郎
 寒禽の脚に太古の鱗かな          木暮陶句郎
 
 3票
 唇に東京の冬来りけり            木暮陶句郎
   落日を時計代はりに冬の町         古澤緋奈子
  
 2票
 
ガス燈のあたり時雨れてきたりけり     中野 千秋
 胡桃の実風のつぶやき籠りたる       星野 裕子
 桜紅葉に虫食ひといふ光           木暮陶句郎
   雁わたし小さき村の無人駅          星野 裕子
 冬立ちて鏡の向う透きにけり         杉山 加織
 
 
 秋の声聴きたくて髪束ねけり         木暮陶句郎
 冬の月グラスの底のブランディ        中野 千秋
 立冬や抹茶のかほる萩茶碗         峯岸 俊江
 綿虫を払いきれずに路地歩く         阿部ひで希
 秋晴や運転免許更新日            峯岸 俊江
 散紅葉栞りて京の旅日記           峯岸 俊江
 真夜覚めて秒針きざむ寒さかな       星野 裕子
 帰り来て小布施の余韻暮れの秋       清水  檀
 しぐるるや図書館までの登り坂        中野 千秋
 祠にも野菊手向けし里の人          清水  檀
   枯芝に風と光のメヌエット           稲葉 京閑
   小糠雨やさしく受けて花八手         星野 裕子
    

互選内容

清水  檀 選
落日を時計代はりに冬の町
枯芝に風と光のメヌエット
小糠雨やさしく受けて花八手
雁わたし小さき村の無人駅
冬立ちて鏡の向う透きにけり

阿部ひで希 選
けふの色置いてゆきたる落葉かな
真夜覚めて秒針きざむ寒さかな
帰り来て小布施の余韻暮れの秋
ガス燈のあたり時雨れてきたりけり
祠にも野菊手向けし里の人

稲葉 京閑 選
けふの色置いてゆきたる落葉かな
立冬や抹茶のかほる萩茶碗
青き夢見て凍蝶となりにけり
寒禽の脚に太古の鱗かな
胡桃の実風のつぶやき籠りたる

峯岸 俊江 選
けふの色置いてゆきたる落葉かな
青き夢見て凍蝶となりにけり
寒禽の脚に太古の鱗かな
しぐるるや図書館までの登り坂
ガス燈のあたり時雨れてきたりけり

古澤緋奈子 選
秋晴や運転免許更新日
青き夢見て凍蝶となりにけり
寒禽の脚に太古の鱗かな
雁わたし小さき村の無人駅
桜紅葉に虫食ひといふ光

杉山 加織 選
秋の声聴きたくて髪束ねけり
冬の月グラスの底のブランディ
唇に東京の冬来りけり
散紅葉栞りて京の旅日記
胡桃の実風のつぶやき籠りたる

星野 裕子 選
落日を時計代はりに冬の町
けふの色置いてゆきたる落葉かな
唇に東京の冬来りけり
青き夢見て凍蝶となりにけり
冬立ちて鏡の向う透きにけり

中野 千秋 選
落日を時計代はりに冬の町
綿虫を払いきれずに路地歩く
唇に東京の冬来りけり
寒禽の脚に太古の鱗かな
桜紅葉に虫食ひといふ光

 

 

(平成24年11月「ひろそ火インターネット句会 Vol.9」投句9名。今回の結果を『ひろそ火』2013年1月号にて掲載予定です。)

※過去の結果 3月4月5月6月7月8月9月10月 からご覧いただけます。

来月の参加もお待ちしております!!  

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