平成24年3月 月例インターネット句会 結果発表 

 

木暮陶句郎 選

◎特選 5句
 梅園の起伏は梅の香の起伏        稲葉 京閑      
 船影の春潮に乗る速さかな         稲葉 京閑
 一斉に鴨は目覚めて陣新た         阿部ひで希        
 ひとり居の春を待ち侘び模様替へ     杉山 加織
 東風吹いて万年筆に力あり         湯本 真也

〇入選 16句
 前向きになれぬ心に春の風          湯本 真也      
 はじまりの窓塗り替へし朝の雪        杉山 加織
 雛の間の薄暗がりの時空かな         なかの ちあき
 春めきて茶碗の染みの深まりぬ        湯本 真也       
 水温み陶器の安堵伝わりぬ           湯本 真也         
 やはらかき光の春や日溜まりに         清水 檀     
 厳しさを耐え抜く白に梅烟る          稲葉 京閑
 ほめられて少しゆれ出す吊し雛        なかの ちあき
 羽衣のやうになびかせ春ショール       なかの ちあき
 大寒に仕事残して靴を履く           水上 一葉           
 船足の遅々たり春の向ひ潮          稲葉 京閑
 吊るし雛うれしきことを句に託し        なかの ちあき
 点描のごと鴉むれ浅き春            清水 檀
 ひろそ火のメール投句や春を待つ       水上 一葉
 春めいて肌も喜ぶ化粧水            湯本 真也
 風花や貴方に逢ひに行きたくて         杉山 加織
 

互選

 6票
 梅くぐる君は光となりながら           木暮陶句郎

 4票
 命あるもの輝かす春野かな           木暮陶句郎

 3票
 ほめられて少しゆれ出す吊し雛        なかの ちあき

 2票
 羽衣のやうになびかせ春ショール       なかの ちあき
 神様が砂糖まぶした朝の雪           水上 一葉
 春の野に風も萌え立つものとして        木暮陶句郎
 雛の間の薄暗がりの時空かな         なかの ちあき
 東風吹いて万年筆に力あり           湯本 真也

1票
 梅園の起伏は梅の香の起伏          稲葉 京閑
 ひとり居の春を待ち侘び模様替へ       杉山 加織
 前向きになれぬ心に春の風           湯本 真也            
 水温み陶器の安堵伝わりぬ          湯本 真也
 船足の遅々たり春の向ひ潮           稲葉 京閑
 春めきて茶碗の染みの深まりぬ        湯本 真也
 春めいて肌も喜ぶ化粧水            湯本 真也
 三つ編みの髪をほどきて卒業す        木暮陶句郎
 はくれん開花無数の夢を放ちつつ       なかの ちあき
 参考書ぎゆつと束ねて卒業す          木暮陶句郎
 やはらかき光の春や日溜まりに        清水 檀
 肩越しの雪の深さやいつの間に        杉山 加織


(平成24年3月「ひろそ火インターネット句会 Vol.1」参加者8名。今回の結果を『ひろそ火』5月号にて掲載予定です。)

来月の参加もお待ちしております!!  

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