平成27年2月 月例インターネット句会 Vol.36結果発表 

木暮陶句郎 選

◎特選 5句 
 受付の皆ほめてゆくシクラメン       中野 千秋
  揚雲雀古墳大地を突き抜けり        安部じゅん
 次女と言ふコンプレックス冬椿        峯岸 俊江
 気の急きてささくれつつく二月かな     堤 かがり 
 雪のひま地にめりこみし足の跡       杉山 加織

〇入選 25句

 泡沫の雪にまどろみをりしかな        清水  檀
 漉き上がる紙手袋を外し干す         稲葉 京閑
  薄氷や置いてけぼりとなる心         杉山 加織
  絵踏するこだはり捨てた乙女達        堤 かがり
  早春やただ物憂げなかすみ雲        安部じゅん
  フリージアなる精霊を玄関に          中野 千秋
  まるまると唐子人形春立てり         鈴木由里子
  紙を漉く早春の水滑らせて          稲葉 京閑
  流れゆく刻を見つめて猫柳          星野 裕子
  早春や膨らみをりし地図の旅         清水  檀
  遠く行く村人たれぞ雪野原          はたの としはる
  手足生えおたまじゃくしの犬泳ぎ       安部じゅん
  エチュードの洩るる窓辺や日脚伸ぶ     峯岸 俊江
  立春のひとりの灯し土佐の酒        はたの としはる
  立春の野の風となる園児たち        はたの としはる
 石蹴りのひとつ外れて犬ふぐり       堤 かがり
  三陸の笑顔漲る新若布            杉山 加織
  息白く吐く思春期はモラトリアム       鈴木由里子
  木道に積む残雪の続きをり         阿部ひで希
  雪解風時空の隙間煌めかせ        杉山 加織
  波音の心音となる春立つ日         星野 裕子
  沿道の梅の枝先切り揃へ          阿部ひで希
  春浅し登る手つなぐブナ林         安部じゅん
  漉けば干す紙に春光掻き集め       稲葉 京閑
  来て見ねば判らぬ湖畔残り雪        安部じゅん
 
 


互選


5票 
 流れゆく刻を見つめて猫柳         星野 裕子
 立春大吉ひかりに注ぐ炭酸水       中野 千秋
 薄氷や遠き記憶の端光る          木暮陶句郎

4票
 
波音の心音となる春立つ日         星野 裕子

 3票
 白梅を弾きて遊ぶ風の精          木暮陶句郎

   
2票 
 泡沫の雪にまどろみをりしかな       清水  檀
 待春や遠来の友待つやうに        清水  檀
 フリージアなる精霊を玄関に         中野 千秋
 紙を漉く早春の水滑らせて          稲葉 京閑
 水底に鉛の如く寒の鯉            星野 裕子
 日脚伸ぶどこまで弾む立ち話       はたの としはる
 大阪の夜を流して川朧            木暮陶句郎

1票
 

(平成26年2月「ひろそ火インターネット句会 Vol.24」投句10名、選句10名。今回の結果を『ひろそ火』2014年4月号にて掲載予定です。)

※過去の結果 
2012年 3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
2013年 1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
2014年 1月
来月の参加もお待ちしております!!  

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