河鹿鳴く遠き記憶をたぐり寄せ 堤 かがり 銀色のアンクレットや巴里祭 星野 裕子 につぽんに欲しきシェスタや凌霄花 中野 千秋 千切れ藻の潮目凪ゐる夏の航 稲葉 京閑 青薄迷子のやうな風ばかり 星野 裕子 茶摘女の紅のたすきや昼の月 はたの としはる木暮陶句郎 選
◎特選 6句 河鹿鳴く遠き記憶をたぐり寄せ 堤 かがり 銀色のアンクレットや巴里祭 星野 裕子
につぽんに欲しきシェスタや凌霄花 中野 千秋 千切れ藻の潮目凪ゐる夏の航 稲葉 京閑 青薄迷子のやうな風ばかり 星野 裕子 茶摘女の紅のたすきや昼の月 はたの としはる
〇入選 27句
夏衣少し透けたる肌の色 清水 檀
豊かなる大地上州麦の秋 峯岸 俊江
足首の賑はって居り夏暖簾 佐藤 重人
のうぜんかずら昼のドラマに引き込まれ 中野 千秋
田を植ゑて今日のがらりと変はる景 峯岸 俊江
異次元のつと出会ひける蛍の火 堤 かがり
梅雨曇重機ゆつくりもたげをり 杉山 加織
挿してなほ色重ねけり額の花 峯岸 俊江
空啼くや梅雨重たくて哀しくて 杉山 加織
大利根のしぶきも染めて若葉路 清水 檀
万緑や肺腑にくぐる沢の風 佐藤 重人
渦巻きの海恋慕してかたつぶり 安部じゅん
生きること則ち夏の風んなか 鈴木由里子
サヨナラは言はず手を振る大夕焼 安部じゅん
花菖蒲いけて鎮めることひとつ 中野 千秋
繪の中の大正時代走梅雨 中野 千秋
五月雨るる山頂の鐘撞堂 安部じゅん
南風吹く友は笑顔で旅立てり 杉山 加織
五月雨の連打リストのカンパネラ 安部じゅん
旅の窓但馬若狭路さみだれて はたの としはる
執拗に夏蝶同士ぶつかりぬ 阿部ひで希
折鶴の羽ばたく構へ青葉風 星野 裕子
スイーツを円く並べて梅雨籠り 杉山 加織
島影に水脈をぶつけて夏の航 稲葉 京閑
あぢさゐに活を入れたし雨兆す 堤 かがり
日向にも居場所を見つけ蝸牛 杉山 加織
互選
８票
あめんぼの脚を光が追ひかける 木暮陶句郎 ４票
太古より躍る火の神鮎を焼く 木暮陶句郎
３票
蛍火の流線形に闇に落つ 堤 かがり
足首の賑はって居り夏暖簾 佐藤 重人
２票
大利根のしぶきも染めて若葉路 清水 檀
のうぜんかずら昼のドラマに引き込まれ 中野 千秋
ソーダ水恋淡きままはじけけり 星野 裕子
挿してなほ色重ねけり額の花 峯岸 俊江
幼子の赤い三尺宿浴衣 峯岸 俊江
立葵自由な空をほしいまま はたのとしはる
サヨナラは言はず手を振る大夕焼 安部じゅん
スイーツを円く並べて梅雨籠り 杉山 加織
大利根の野太き叫び五月雨るる 木暮陶句郎
貫くといふ恋のあり娑羅の花 木暮陶句郎
１票
夏衣少し透けたる肌の色 清水 檀
につぽんに欲しきシェスタや凌霄花 中野 千秋
退屈をむさぼる午後の凌霄花 中野 千秋
花菖蒲いけて鎮めることひとつ 中野 千秋
繪の中の大正時代走梅雨 中野 千秋
銀色のアンクレットや巴里祭 星野 裕子
折鶴の羽ばたく構へ青葉風 星野 裕子
青薄迷子のやうな風ばかり 星野 裕子
断崖の洞窟の闇梅雨の闇 稲葉 京閑
千切れ藻の潮目凪ゐる夏の航 稲葉 京閑
箱庭に牛放たるる魔天崖 稲葉 京閑
どこまでも麦秋の中一万歩 峯岸 俊江
豊かなる大地上州麦の秋 峯岸 俊江
幼子の赤い三尺宿浴衣 峯岸 俊江
河鹿鳴く遠き記憶をたぐり寄せ 堤 かがり
執拗に夏蝶同士ぶつかりぬ 阿部ひで希
緑陰に老といふ背を凭れけり 佐藤 重人
心つと薔薇咲く頃を抜け出せぬ 鈴木由里子
五月雨の連打リストのカンパネラ 安部じゅん
日向にも居場所を見つけ蝸牛 杉山 加織
空啼くや梅雨重たくて哀しくて 杉山 加織
（平成27年6月「ひろそ火インターネット句会 Vol.40」投句13名、選句13名。今回の結果を『ひろそ火』2015年9月号にて掲載予定です。）
※過去の結果
2012年 3月、4月、5月、6月、7月、8月、9月、10月、11月、12月
2013年 1月、2月、3月、4月、5月、6月、7月、8月、9月、10月、11月、12月
2014年 1月、2月、3月、4月、5月、6月、7月、8月、9月、10月、11月、12月
2015年 １月、２月、3月、4月、5月
来月の参加もお待ちしております！！
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