押すたびに冬日転回車椅子 阿部ひで希 空白の無き処方箋神還る 稲葉 京閑 稜線の手触り思ふ日向ぼこ 中野 千秋 球根の等間隔に小春かな 堤 かがり 蝶番ひとつ外れし冬来る 杉山 加織木暮陶句郎 選
◎特選 ５句
押すたびに冬日転回車椅子 阿部ひで希
空白の無き処方箋神還る 稲葉 京閑
稜線の手触り思ふ日向ぼこ 中野 千秋
球根の等間隔に小春かな 堤 かがり
蝶番ひとつ外れし冬来る 杉山 加織
〇入選 30句
木枯しや眠る湖面の水走る 佐藤 重人
立冬や身の引き締まるその響き 中野 千秋
冬めいて君の唇紅くなる 杉山 加織
秋が行く我を残して秋は逝く 清水 檀
蘇る私の太陽冬菫 鈴木由里子
ぼんやりと人の出入りを見て小春 稲葉 京閑
銀杏散る風にハートを描きつつ 杉山 加織
黄昏の散歩の道に石蕗あかり 星野 裕子
河鹿橋踏み締む板に濡れ落葉 阿部ひで希
時間指定なしの来客初時雨 峯岸 俊江
石蕗の花小さき光に華やぎぬ 星野 裕子
立冬や昔ながらの竈飯 稲葉 京閑
石打ちの指のごつごつ花八つ手 鈴木由里子
冬将軍オセロの石を裏返す 鈴木由里子
ヘリコプター高く飛びをり野菊晴 稲葉 京閑
子の覗く障子の穴や冬初め 峯岸 俊江
奥白根風の呼び交ふ霧氷林 佐藤 重人
小さき子に絵筆の遊び小六月 鈴木由里子
観音の微笑む山や冬紅葉 水上 一葉
木枯しや木肌めくりて岳樺 佐藤 重人
何時でもいいと言ふても日の短 峯岸 俊江
美術館通りの桜落ち葉かな 中野 千秋
初冬の眩しい朝を迎へけり 水上 一葉
ウィスキー十一月の琥珀色 安部じゅん
虫になり八つ手の花を旋回す 中野 千秋
自転車で街中ツアー枯葉舞ふ 水上 一葉
山彦よ君新雪のひかり踏む 佐藤 重人
語尾の音迷ひがちなる初時雨 杉山 加織
嘘まことすべて現世神の留守 星野 裕子
枯れ葉舞ふ風の調べを奏でつつ 佐藤 重人
立冬やぴりりと辛き御漬物 堤 かがり
互選
４票
青空の浮力楽しみ鷹舞へる 木暮陶句郎
嘘まことすべて現世神の留守 星野 裕子
初冬や草のはりつく地のぬくみ 峯岸 俊江
３票
襟巻に埋もれとくろを巻く邪心 稲葉 京閑
押すたびに冬日転回車椅子 阿部ひで希
木枯しや眠る湖面の水走る 佐藤 重人
銀杏散る風にハートを描きつつ 杉山 加織
２票
一本の大根使ひ切るは知恵 清水 檀
黄の浮かぶ裸電球菊花展 阿部ひで希
冬将軍オセロの石を裏返す 鈴木由里子
球根の等間隔に小春かな 堤 かがり
人生の浮沈語りておでん酒 木暮陶句郎
番頭のさつと差し出す時雨傘 木暮陶句郎
街角にわれ凩の尾となりぬ 木暮陶句郎
１票
ヘリコプター高く飛びをり野菊晴 稲葉 京閑
秋が行く我を残して秋は逝く 清水 檀
河鹿橋踏み締む板に濡れ落葉 阿部ひで希
小さき子に絵筆の遊び小六月 鈴木由里子
子の覗く障子の穴や冬初め 峯岸 俊江
塩飴とのどあめ換へて冬に入る 峯岸 俊江
何時でもいいと言ふても日の短 峯岸 俊江
一双の屏風を替えて冬に入る 堤 かがり
今朝の街やはらかくなり冬の霧 堤 かがり
山彦よ君新雪のひかり踏む 佐藤 重人
奥白根風の呼び交ふ霧氷林 佐藤 重人
君の眼に冬の雫も光りをり 水上 一葉
自転車で街中ツアー枯葉舞ふ 水上 一葉
蝶番ひとつ外れし冬来る 杉山 加織
冬めいて君の唇紅くなる 杉山 加織
小六月胸に太陽ある如し 木暮陶句郎
（平成26年11月「ひろそ火インターネット句会 Vol.33」投句13名、選句12名。今回の結果を『ひろそ火』2015年12号にて掲載予定です。）
※過去の結果
2012年 3月、4月、5月、6月、7月、8月、9月、10月、11月、12月
2013年 1月、2月、3月、4月、5月、6月 、7月、8月、9月、10月、11月、12月
2014年 1月、2月、3月、4月、5月、6月、7月、8月、9月、10月
来月の参加もお待ちしております！！
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