平成26年1月 月例インターネット句会 Vol.23結果発表 

木暮陶句郎 選

◎特選 5句
 天帝の御幸待つらむ時雨虹         稲葉 京閑
 初春の星に燃やせる句の闘志        阿部ひで希 
 年齢は役所に預け雪女            中野 千秋
 葛折つきまといくる寒の月           阿部ひで希
歳時記をめくる手元の初日差        峯岸 俊江 

〇入選 19句

思ひ出の大和の国へ初詣            稲葉 京閑
裸木にしばし夕日が引つかかる        中野 千秋
書初や集中力と言ふ筆勢            稲葉 京閑
リセットをして新玉の年迎ふ           清水  檀 
寒行の白衣の袖の震へ待つ          阿部ひで希
甘酒の誘惑すてろ初稽古            安倍じゅん
暗闇の中へ吐き出す白い息          星野 裕子
侘助や優しい鳥の歌を聞き           鈴木由里子
大吉の文字の大きく初御籤           杉山 加織
耀きてなほ透きとほる冬菜かな         鈴木由里子
真つ直ぐに未来に伸びし初日の出       杉山 加織 
山々は影絵となりて寒茜            中野 千秋
脚立持ち蝋梅の香を横切らん         阿部ひで希
負け学ぶタスキとぎれし三日かな       安倍じゅん
松過ぎし湯町の色のモノトーン         杉山 加織
吊されし喪服の裾の寒さかな           星野 裕子
母と娘とジャム煮る匂ひ春隣           鈴木由里子
榛名嶺に師の工房や雪こんこん         星野 裕子
 


互選


3票 
 大寒の水の霊気を飲み干せり          中野 千秋
 山小屋に唄を絶やさず雪の夜          木暮陶句郎
 歌姫となりぬ寒紅震はせて            木暮陶句郎
 前橋は風の十字路春を待つ           木暮陶句郎 
 

  
2票
 
裸木にしばし夕日が引つかかる         中野 千秋
 書初や集中力と言ふ筆勢             稲葉 京閑
 耀きてなほ透きとほる冬菜かな          鈴木由里子
 真つ直ぐに未来に伸びし初日の出        杉山 加織
 山々は影絵となりて寒茜              中野 千秋
 北欧の花柄楽し冬ごもり              中野 千秋 
 歳時記をめくる手元の冬日差           峯岸 俊江

1票
 
リセットをして新玉の年迎ふ              清水  檀
 風冴ゆる海に哀歌を聴かせつつ           木暮陶句郎
 ときめきも褪せて短き初電話             峯岸 俊江
 破魔弓をかざし呑まれる人の波           清水  檀
 年齢は役所に預け雪女                中野 千秋   
 初鏡重ねし齢しみじみと                清水  檀
 ふんどしはみずからのものわれが春        安倍じゅん
 暗闇の中へ吐き出す白い息             星野 裕子
 福袋砦を囲む主婦の陣                佐藤 重人
 塩少々味の調ふ薺粥                  稲葉 京閑
 大吉の文字の大きく初御籤              杉山 加織 
 スケートのジャンプ一瞬四回転            峯岸 俊江
 厳かの砂利によろめき初詣              安倍じゅん 
 葛折付きまといくる寒の月              阿部ひで希
 負け学ぶタスキとぎれし三日かな          安倍じゅん
 式年の神の地を避け初詣               稲葉 京閑
 松過ぎし湯町の色のモノトーン            杉山加織
 吊されし喪服の裾の寒さかな             星野 裕子
 榛名嶺に師の工房や雪こんこん           星野 裕子


   
   
 
   
稲葉 京閑選

裸木にしばし夕日が引つかかる
ときめきも褪せて短き初電話
暗闇の中へ吐き出す白い息
歌姫となりぬ寒紅震はせて
真つ直ぐに未来に伸びし初日の出   

清水 檀選
福袋砦を囲む主婦の陣
塩少々味の調ふ薺粥
大吉の文字の大きく初御籤
耀きてなほ透きとほる冬菜かな
北欧の花柄楽し冬ごもり

中野 千秋選

山小屋に唄を絶やさず雪の夜
歌姫となりぬ寒紅震はせて
耀きてなほ透きとほる冬菜かな
前橋は風の十字路春を待つ
吊されし喪服の裾の寒さかな

星野 裕子選

書初や集中力と言ふ筆勢
大寒の水の霊気を飲み干せり
山小屋に唄を絶やさず雪の夜
山々は影絵となりて寒茜
歳時記をめくる手元の初日差 

阿部ひで希選
リセットをして新玉の年迎ふ
初鏡重ねし齢しみじみと
前足は風の十字路春を待つ
山々は影絵となりて寒茜
式年の神の地を避け初詣

峯岸 俊江選
書初や集中力と言ふ筆勢
大寒の水の霊気を飲み干せり
前橋は風の十字路春を待つ
真つ直ぐに未来に伸びし初日の出
松過ぎし湯町の色のモノトーン

鈴木 由里子選
ふんどしはみずからのものわれが春
スケートのジャンプ一瞬四回転
負け学ぶタスキとぎれし三日かな
北欧の花柄楽し冬ごもり
榛名嶺に師の工房や雪こんこん

杉山 加織選
風冴ゆる海に哀歌を聴かせつつ
大寒の水の霊気を飲み干せり
年齢は役所に預け雪女
歌姫となりぬ寒紅震はせて
歳時記をめくる手元の初日差

(平成26年1月「ひろそ火インターネット句会 Vol.23」投句11名、選句10名。今回の結果を『ひろそ火』2014年3月号にて掲載予定です。)

※過去の結果 
2012年 3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
2013年 1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
来月の参加もお待ちしております!!  

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