平成25年10月 月例インターネット句会 Vol.20結果発表 

木暮陶句郎 選

◎特選 5句
 ダリ・ピカソ・キリコもシュール秋の風    安部じゅん
 実むらさき人を待つ日の髪を梳く      中野 千秋 
 どこか似て俳句と恋と秋の空        峯岸 俊江
 天上の風ひからせて草紅葉         佐藤 重人         
 一枚の繪よりこぼるる秋のこゑ       中野 千秋 

〇入選 21句 露寒やスプーンに映る己が顔        稲葉 京閑
 里山に城の名残や鬼やんま         中野 千秋
 ワンルーム日当たり良好栗の毬      佐藤 重人
 秋晴や混じり気のなき風の色        杉山 加織
 糸蜻蛉風こまやかに使ひたる        星野 裕子
 オレンジの星の花なり金木犀        清水  檀
 離れ見る墳墓の円み枯れ尾花       稲葉 京閑
 トランペット茸喰らひしランチかな      安部じゅん
 
   
    
 につぽんに絹の歴史や小鳥来る      中野 千秋
 銀杏を猫も避け行く並木道          清水  檀
 淋しげな香を忍ばせて秋黴雨        杉山 加織
 木犀の金を散らせし今朝の雨        清水  檀
 北斗星位置定まりし日の夜寒        星野 裕子
 本丸の天に雲置き秋日断つ         阿部ひで希
 靴底の踵を乱す新松子            阿部ひで希
 夜寒なりにぎやかな街遠く見て       星野 裕子
 夜寒の灯落とす消しゴム跳ね回る     稲葉 京閑
 下校児の影伸び切つて冬隣         星野 裕子
 天高し農家の屋根の三ツ櫓         中野 千秋
 秋の蚊が零戦と化す古墳径         稲葉 京閑
 山城の眼下遮る竹の春            阿部ひで希
 戸を閉める手の止まりけり望の月     峯岸 俊江   
 
 


互選


6票
 
胡桃割る音にひび割れたる空気         木暮陶句郎

  
3票
 
露寒やスプーンに写る己が顔         稲葉 京閑
 秋晴や混じり気のなき風の色         杉山 加織
 
実むらさき人を待つ日の髪を梳く       中野 千秋  
 末枯や沈黙といふダンディズム        木暮陶句郎
 
 

 
2票
 
大粒の雨の集まる破芭蕉            木暮陶句郎
 糸蜻蛉風こまやかに使ひたる          星野 裕子
 黄昏て老婆愁思の服を編む           安部じゅん
 天上の風ひからせて草紅葉           佐藤 重人       
 

 
1票
 ワンルーム日当たり良好栗の毬         佐藤 重人
 ふはり浮きゆたり流れし秋の雲         清水  檀
 迷宮の朝霧深し山上湖               佐藤 重人
 冷まじや今宵全てをOFFにして         杉山 加織
 につぼんに絹の歴史や小鳥くる         中野 千秋 
 銀杏を猫も避け行く並木道            清水  檀
 淋しげな香を忍ばせて秋黴雨          杉山 加織
 ブランデー傾けて聴く秋の声          安部じゅん
 竹林の隙間に秋の日は揺らぎ          阿部ひで希
 蜜蜂の来てゐる菊人形の姫           星野 裕子
 長編に未練残して夜長の灯           中野 千秋
 本丸の天に雲置き秋日断つ           阿部ひで希
 振り向かぬ別れに桜紅葉かな         木暮陶句郎
 一筋の香の朝寒を駆け抜ける         杉山 加織
 すぐ君の唇離れうそ寒し             木暮陶句郎
 戸を閉める手の止まりけり望の月       峯岸 俊江
 
    
   
 
  
 

星野 裕子選
大粒の雨の集まる破芭蕉
につぽんに絹の歴史や小鳥くる
胡桃割る音にひび割れたる空気
末枯や沈黙といふダンディズム
すぐ君の唇離れうそ寒し


 
清水 檀選
露寒やスプーンに映る己が顔
胡桃割る音にひび割れたる空気
天上の風ひからせて草紅葉
黄昏て老婆秋思の服を編む
本丸の天に雲置き秋日断つ
 

中野 千秋選
ワンルーム日当たり良好栗の毬
糸蜻蛉風こまやかに使ひたる
冷まじや今宵全てをOFFにして
北斗星位置定まりし日の夜寒
長編に未練残して夜長の灯

稲葉 京閑選
秋晴や混じり気のなき風の色
糸蜻蛉風こまやかに使ひたる
実むらさき人を待つ日の髪を梳く
胡桃割る音にひび割れたる空気
北斗星位置定まりし日の夜寒

安部じゅん選
ふはり浮きゆたり流れし秋の雲
銀杏を猫も避け行く並木道
胡桃割る音にひび割れたる空気
末枯や沈黙といふダンディズム
北斗星位置定まりし日の夜寒


峯岸 俊江選
露寒やスプーンに映る己が顔
秋晴や混じり気のなき風の色
実むらさき人を待つ日の髪を梳く
ブランデー傾けて聴く秋の声
天上の風ひからせて草紅葉


佐藤 重人選
胡桃割る音にひび割れたる空気
竹林の隙間に秋の日は揺らぎ
蜜蜂の来てゐる菊人形の姫
一筋の香の朝寒を駆け抜ける
戸を閉める手の止まりけり望の月


阿部ひで希選
秋晴や混じり気のなき風の色
大粒の雨の集まる破芭蕉
迷宮の朝霧深し山上湖
淋しげな香を忍ばせて秋黴雨
末枯や沈黙といふダンディズム

杉山 加織選
露寒やスプーンに映る己が顔
実むらさき人を待つ日の髪を梳く
胡桃割る音にひび割れたる空気
黄昏て老母秋思の服を編む
振り向かぬ別れに桜紅葉かな

 
(平成25年10月「ひろそ火インターネット句会 Vol.20」投句10名、選句10名。今回の結果を『ひろそ火』2013年12月号にて掲載予定です。)

※過去の結果 
2012年 3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
2013年 1月2月3月4月5月6月7月8月9月
来月の参加もお待ちしております!!  

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